脱毛症の種類と原因 〜粃糠(ひこう)性脱毛症〜
粃糠(ひこう)性・脂漏性脱毛症
粃糠(ひこう)性・脂漏性脱毛症とは、いずれも頭皮のフケが原因で発生する脱毛症です。違いとしては、粃糠(ひこう)性は、乾燥性のフケが原因で、脂漏性は湿性のフケが原因であるという点です。
脱毛症の原因『フケ』について
フケの原因は、頭皮の新陳代謝によって起こる、古い角質のカスが剥がれて落ちるものです。このフケは新陳代謝によって起こるものなので、基本的に避けることが出来ません。
フケの素である頭皮は、平均で約28層から成っています。その最下層部の基底細胞が毎日分裂して、新しい層が作られています。その層は毎日順番に頭皮の表面に押し上げられて、古い表面の層は角質化(細胞が死んでいくこと)していきます。この角質化した細胞は、通常の細胞より硬く、刺激から表面を守る役割も果たしますが、徐々に剥がれ落ちてフケとなります。このサイクルは約1ヶ月〜1ヶ月半と言われますが、何らかの要因によって、このサイクルが短くなることによって、フケが増加するケースもあるようです。
フケは、乾性と湿性の二つに分けられます。
フケの種類は、頭皮の状態によって決められますが、その基準となるのが頭皮を覆う脂肪膜の厚さです。この脂肪膜の厚さによって、乾燥肌(ドライスキン)、脂性肌(オイリースキン)、普通肌(ノーマルスキン)の3種類に大別されます。この脂肪膜の厚さは、本来の体質だけでなく、気候、季節、湿度などの外的要因や、食事・体調・年齢などの要因によっても変化します。
フケの増加の原因はカビ!?
人の頭皮には皮膚常在菌が存在します。この皮膚常在菌は、病原菌の侵入や増殖を抑える役割を担う有用な細菌です。しかし、これらの皮膚常在菌のなかで、カビの一種である皮膚常在真菌(マラセチア)が、フケを増加させる要因の一つであると言われています。このマラセチアは、皮脂の多い場所で繁殖しやすく、頭皮に刺激を与え新陳代謝の促進を促します。そのため通常の速度以上で新陳代謝が進み、結果的にフケの量が増えます。このカビは、女性よりも男性に多く、皮脂分泌の活発な20〜30代にかけて発生しやすいと言えます。
フケが原因の脱毛症
■粃糠(ひこう)性脱毛症
乾性のフケが原因となる脱毛症で、過度な洗髪や、洗浄力の強いシャンプーによって、必要以上に皮脂をとりすぎることで発生しやすくなる脱毛症です。頭皮がカサカサの状態になり、毛穴が炎症を引き起こすことにより、抜け毛が発生します。
■脂漏性脱毛症
湿性のフケが原因となる脱毛症で、分泌が通常より多くなることを脂漏と呼びます。脂漏の状態が続くと余分な皮脂が酸化し、ベトベトな脂性のフケになります。脂性のフケは洗髪によっても取り除きにくく、毛穴を詰まらせやすくなります。毛穴が詰まることで、皮膚呼吸が出来なくなり、頭皮や毛根にダメージを与えます。また、この湿性のフケをエサにマラセチアが増殖し、炎症を起こしやすくなったり、フケの量を増やす結果となります。頭皮の赤みや、かゆみを伴う症状です。
この脱毛症は皮脂によるもので、この皮脂には男性ホルモンが深く関係しているため、男性型脱毛症と併発する場合も多いようです。
粃糠(ひこう)性・脂漏性脱毛症 〜育毛法〜
一概にフケといっても、乾性と湿性では大きく原因が違うことが分かったと思います。以上のことを踏まえた上でのそれぞれに適した対策を講じることが必要です。
乾性のフケ対策(粃糠(ひこう)性脱毛症)
まず必要なのが、現在使用しているシャンプーを見直すことです。乾性のフケは、洗浄力の強いシャンプーを使用することで起こりやすいため、シャンプーを変えることを検討してみましょう。
また、シャンプーの回数が多すぎることや、温度の高いお湯でのすすぎも原因となる場合があるので、思い当たる方は、シャンプーの回数を減らしたり、ぬるま湯でのすすぎを心がけましょう。
この乾性のフケが原因の抜け毛の場合、スカルプシャンプーなどを使用すると逆効果になりますので注意が必要です。
湿性のフケ対策(脂漏性脱毛症)
炎症を起こすほどの脱毛症に発展していれば、まず皮膚科に行くことをオススメします。軽度の症状であれば、頭皮の洗浄を徹底することが、改善への第一歩です。毎日のシャンプーは欠かさず行い、出来ればヘアスタイリング剤などの使用は控えます。また、一般的にスカルプケアシャンプーと呼ばれるものを使用すると良いと思います。
【参考】フケ対策シャンプーの成分
硝酸ミコナゾール、オクトピロックス、ジンクピリチオン、イオウ
二硫化セレン、ピロクトンオラミン、硝酸ミコナゾール
オクトピロックス、ケトコナゾール …etc
>> 次のページへ : 脱毛症の種類と原因 女性のびまん性脱毛症


